36ヵ国目 ウクライナ

ウクライナから夜行列車に乗って part3

更新日:

デジタル人間は失敗する…

今回で夜行列車編が終わります。

僕を乗せた夜行列車は

キシナウを目指し

いよいよ出発します。

しかし、国境にて

一人で勝手に混乱に陥る

ハプニングが起こりました。

いざ出発

不快指数マックスの車内で

なんとか寝ようとしていると

ゴゴゴ

と鈍い音を立てながら

列車が動き始めました。

ゆっくり

ゆっくり

加速していきます。

上のベッドの人が

わずか5cm程開けることのできる窓を

開けてくれました。

その小さな隙間から

ウクライナの夜の空気が

流れ込んできて

熱気と湿気がなくなり

段々と呼吸が楽になっていきます。

車窓ではライトアップされた看板や

ガソリンスタンドの料金表が

足早に通り過ぎていきます。

しばらくすると一面真っ暗になりました。

どうやら

満月になりかけの月が

漆黒の森を照らしているようです。

列車はカーブの度に

車輪とレールの側面がこすれ

さび付いた悲鳴を

あげながら速度を上げていきます。

トラップ発動、GPS!!

どうやら僕はいつの間にか

眠り込んでいたようです。

気が付くと列車は

昨夜とは逆向きに走っていました。

途中の駅でスイッチバックしたのでしょう。

朝8時、

外はすっかり明るくなっており、

何気なくスマートフォンの

GPSを起動してみると…

…。

ん?

んん?

GPSはウクライナとベラルーシの

国境付近を指しています。

…。

…。

やらかしたか?

寝てる間に逆向きに走っているということは

途中で分離したのか?

乗る列車を間違えたのか?

これは10号車ではない?

乗換が必要だったのか?

チケットは車掌に回収されたままだ…

もしかして車掌にはめられた?

このままウクライナとベラルーシの国境に着いたら

僕はビザがないので不法入国になる…

罰金か?

入国できず帰りの電車を何時間待つんだ?

持ち金は50ユーロ…

ウクライナのお金はもうない…

逆に通れたらどうしよう?

このまま首都のミンスクまで乗るのか?

帰りのチケットをすぐ買うか?

両替所駅にあるかな?

そもそもベラルーシのお金はなんだ?

しかし

隣のおじさんはモルドバの

パスポートを持っていたぞ?

でも、モルドバ人が

ロシアからベラルーシに来たのかもしれない…

もしくはこの列車がベラルーシ経由で

モルドバに行くのか?

でも乗車時間はすでに9時間。

ここを経由していたら

夕方までにモルドバに到着するはずがない。

ワルシャワからキエフに来た時の

バスの時間を考えれば

この距離は(ベラルーシからモルドバ)

この列車では着かないはず。

途中から線路が綺麗に整備されていて

加速できるのか?

いや首都のキエフであのレベルだぞ?

そして太陽の位置からして列車は西に進んでいる。

GPSと一致した動きだ。

GPSが間違うはずがない。

だって365キロも誤差がでるか?

中国の安物スマホじゃないんだぞ?

天下のアップル製品だぞ?

…。

…。

これだけのことを

10秒ぐらいで考えて

とにかく冷静になろうと

心に働きかけます。

寝起きということもあり

頭はフル回転しようともがくが

空回りしています。

…。

…。

国境に到着してしまった

そうこうしているうちに

列車は国境に到着してしまいました。

念のためスマートフォンを再起動後

もう一度GPSを開く…

しかし、

無情にも先ほどと同じ位置を

指しています…。

ヤバい…。

麻薬犬と審査官が乗ってきます。

審査官はチェホンマンのようなガタイで

ものすごく怖い顔をしています。

腰にはもちろん銃が装備されている…。

逃げるか?

いやいや、どこへ逃げる?

そもそも、そんなことしたら本当に犯罪者だ…。

なにもできず

僕の番になるのを待つ。

気分は死刑を待つ死刑囚…。

そして彼は

ついに僕のいるブースへ。

他の乗客からパスポートを受け取り

手元に束ねていきます。

皆に合わせて僕もパスポートを渡します。

が…。

…。

彼は不思議そうに僕のパスポートを眺めます…。

彼の手の中には緑と青のパスポートの束…。

赤い日本のパスポートなんて珍しいのでしょう。

審査官「どこから来た?」

僕「日本…」

審査官「ん~…」

すると

彼は僕のパスポートだけ

なぜかズボンの後ろポケットへ…。

…。

やはり引っかかってしまったか…。

ここはベラルーシ国境だったのか…。

僕は捕らえられて

今晩のボルシチの材料にされて

「日本人ってうまいんだなぁ」

と言われながら

ウォッカと一緒に

彼らの胃袋に収まるのか…。

と考えていると

審査官「ちょっと、確認したいからこのまま待ってろ」

…。

…。

5分後、

周りの乗客は

パスポートが返されていきます。

もちろん僕のもの以外…。

そのまま発車されても困るので、

必死に審査官に

僕のパスポートについて聞いてみます。

彼は

「まぁ待て」

と…。

さらに5分くらいで

英語を話せる

別な審査官が乗ってきました。

そして

滞在目的や日数を聞かれた後

無事スタンプをゲット!!!

んん?

ベラルーシに入れてしまった?

しかし、

よく見るとスタンプには

MDの文字が。

んんん???

やっぱモルドバ国境だったのか?

恐る恐る隣のおじさんに聞いてみた。

僕「ここモルドバ?」

おじさん「そだよ」

おじさん「キシナウに着くのは18時くらいかなぁ」

おじさん「まだまだ時間かかるよ」

おじさん「ゆっくり寝てなhahaha」

僕「はい」

…。

…。

どゆこと?

やっぱGPSがおかしかったの?

慌ててGPSを再確認してみます。

しかし、やはりベラルーシ国境を指します。

ん?????????

もう大混乱ですよ。

頭パッパラパーです。

なぜGPSがこんなにずれている?

軍事的理由で

ジャミングでもかかっているのか??

混乱のさなか

列車は再び走り始めます。

どうしても腑に落ちない僕は

30分後ぐらいに再びGPSを確認します。

すると…。

…。

…。

しっかりとモルドバ国内を走っています。

…。

…。

いったいなんだったのか…。

きっと

旅の神様が

僕に助言してくれたのでしょう。

「自分バックパッカーちゃうん?」

「紙の地図つこて」

「人によぅきぃーて」

「自分の足と目を頼りに旅しぃや」

「機械なんか、つこてたらあかんで」

「自分ほんまアホやなぁ」

ってとこでしょうか…。

旅の神様は似非関西弁で

少々荒っぽいですね。

はい、

確かに機械を信じすぎるのはよくないですね。

あくまでも情報の1つとして

スマートフォンがあるだけです。

何が正しいのか

自分で考えなければなりません。

これは

旅も仕事も同じですね。

まとめ

さて、散々一人で勝手に苦労していましたが、

列車はキシナウを目指して

再び走り出しました。

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