インドとパキスタンの国境にて
インドとパキスタンの国境で行われる
白熱の
フラッグセレモニーを
観てきました。
ワガボーダーへの行き方
国境まではアムリトサル市内から
オートリキシャに乗るのが
最も簡単です。
黄金寺院の周辺では
オートリキシャの
客引きがたくさんいます。
料金の相場は100ルピーなので、
ぼったくりには気を付けましょう。
国境に向かうのは
外国人観光客よりも
インド人の方が圧倒的に多いので
インド人達と同じオートリキシャに
乗ることができれば
相場の料金で行くことができます。
国境までの道のりがアトラクション
黄金寺院の近くで
オートリキシャを予約した僕は
おそらく5人乗りの
オートリキシャに
13人のインド人と乗ります…。
僕は一番後ろの荷台に
4人乗りです…。
ギュウギュウに詰め込んで
なんとか座れるレベルです。
雨が降る中
僕はドナドナされていきます。
雨の中を爆走しながら
後ろの景色を楽しみます。
木材を運ぶおじいさん、
馬車ではなく牛車の人、
相変わらず
ビービー
とうるさいクラクションのやつら…
荷物置き場に乗っている僕らは
目の前で直接鳴らされているので
追われている感じがでて
面白いです。
特に交差点を通過するときがスリリングで、
後ろから追ってくるバイクが
横から割り込んでくる
車やバイク
そして歩行者と
混ざり合う…。
こんな交差点見たことない。
カオス…。
また、ワゴン車が後ろに
ぴったりと付いているときは
さすがに怖いです。
万が一落ちたら
即轢かれますね…。
しばらくして
僕らはガソリンスタンドに入りました。
運転手は当然のごとく
乗客皆に
ガソリン代をせびりますが
もちろん誰も1ルピーも払いません。
渋々運転手の自腹で
ガソリンを入れた後は高速道路に乗ります。
しかし、
僕らは荷台に乗ったまま…。
時速80kmくらいで
雨の中
水しぶきをあげながら
走り抜けます。
こんなに楽しいアトラクションは
他にないですね…。
下手したら死ぬけど…。
いざ国境に到着
国境では手荷物を
預けなければならないようで
担当者次第では
30~100ルピーも取られるみたいです。
幸い僕は何も持っていませんでしたが
同じオートリキシャのインド人は
ドライバーが無料で預かっていました。
さて、オートリキシャを降りると
何やら絵具を持った人が寄ってきて
おもむろに僕の手をとり
国旗の絵を描き始めました…。
ポカンとしていると
100ルピー請求されます…。
普通に無視すればいいだけの話ですが、
一緒に乗ってきたインド人達は
20ルピー払っています…。
かわいそうなので
僕も20ルピー払いましたが
それでもぼったくり料金ですね…。
こっちからしたら勝手に
手に落書きされて
むしろ金を請求したいくらいなのに…。
ただその後
通り過ぎるインド人が
僕の手の国旗を見て、
笑顔をくれるので、
インド人に仲間入りできたみたいで
正直少しうれしかったですが…。
続いて会場に入るために
まずは並びます。
まさかの
あの!
適当な!
インド人が!
しっかり1列に並んでいます!
この光景だけでも
見る価値があるかもしれません。
男女別に分かれて並び
そのまま手荷物検査を受けます。
僕は途中から外国人用のレーンに連れていかれました。
どうやら外国人用の
特別席が設けられているようで
インド人達よりも見やすい席です。
そしてもちろんお金はとられません。
完全無料です。
座席から見るインドとパキスタン
ワガ国境はかなり壮大に作りこまれています。
まるで何かのスタジアムのように
座席が道路を囲っています。
またパキスタン側も見えるのですが、
あきらかにインド側の方が
豪華に作られています。
このではお互いの国が
国力自慢をしているのでしょう。
実際に開始前から
インド側は多くの人が集まっていますが、
パキスタン側はガラガラでした。
ちなみにスタジアムに屋根はありません。
天気が怪しい日は
傘を持ってくることをおすすめします。
フラッグセレモニー
17:30頃、ついに何かが始まります。
大音量で音楽が流れ始め
なぜかインド人女性達が
席から離れ真ん中の道路で踊り始めます。
まさに祭りと言った感じです。
その後インド国旗を持った
少女たちが現れ
なぜか国旗を持ったまま
50m走が始まります…。
そしてなぜか盛り上がる
インドの男性陣。
絶叫と悲鳴が聞こえてきます…。
いまいちツボというか
盛り上がり方がわかりません…。
その間のパキスタン側は
コーランのような曲が流れていますが
特に何か催し物があるわけではありません。
18:00、ついにフラッグセレモニー開始です。
インド軍の兵士達が10人程現れ、
それと同時に
マイクを持った司会者のような人が現れます。
その司会者が観客を煽り
掛け声を出していきます。
司会者「なんたらかんたら~?」
民衆『インドスターン!』
司会者「なたらかんたらなんたら~?」
民衆『インドスターン!!!』
司会者「なんたら~」
民衆『シャー!!!!!』
ヒンディー語はわからないので
僕の創造ではこうなります。
司会者「俺たちは誇り高き~?」
民衆『インドスターン!』
司会者「最強の国はどっちだ~?」
民衆『インドスターン!!!』
司会者「ぜってぇ勝つぞぉ」
民衆『シャー』
中々の迫力があり
その時だけは
あの浦和レッズよりも
大音量の声援だったように感じました。
そしてスピーカーから流れる
太鼓の音に合わせて
兵士が足を頭の位置まで上げて
歩き始めます。
それは同時にパキスタン側でも行われており
どちらも
同じ音に合わせて行進します。
この時点では
パキスタン側も満員です。
そして定位置に着くと
両国の兵士は
お互いにマッスルポーズ…
俺のほうが体でかいぜアピールですね。
しばらく兵士のパフォーマンスを見た後に
国境のポールから
両国の国旗が降ろされます。
これにてフラッグセレモニー終了。
内容はこれだけですが、
意外と迫力があり
セレモニーよりも
その観客を見ているほうが
面白いくらいでした。
終了後はまた
オートリキシャの駐車場まで戻るのですが、
ちょうど雨が上がっており
インド側には虹が出ていました。
そして
その逆のパキスタン側には
夕日が沈んでいます。
すばらしい。
できすぎなくらい
綺麗にセレモニーが終わりました。
アムリトサルに戻る
行きに乗り合わせた乗客が
全員がそろったら
出発します。
また僕は荷台に乗せられ
帰りの道を行きます。
インド側に向かって走るので
荷台の僕にはパキスタン側が見えます。
壮大な夕日を見ながら
乗るオートリキシャは
狭さや恐怖を忘れ
感動であふれていました。
…。
雲の下の部分だけが
朱色に染まりはじめ
次第に
雲の輪郭が赤くなります。
闇に包まれつつある田んぼの中を
走りながら
昼間は緑だった街路樹が
シルエットに変わっていくのを感じます。
オレンジの空がどんどんと遠ざかり
迫り来る闇に向けて走ります。
東へ
東へ
まとめ
フラッグセレモニーは
式だけでなく行き帰りの
オートリキシャの移動も1つの
アトラクションとして楽しめます。
アムリトサルに来た際は
是非国境まで足を運んでみてください。
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